健康寿命の重要性①

こんにちは。

 

 

 

 

 

 

 

西新の歯医者 松尾です。

 

 

今月(2022年4月)から

 

訪問歯科(往診)を始めるにあたり

 

先月(2022年3月)

一般社団法人日本歯科医療安全教育機構主催の

「歯初診・か強診・外来環・歯援診」というセミナーに参加してきました。

 

 

そこでいかに「健康寿命」が重要かと痛感しましたので、それについてのお話しをしたいと思います。

 

 

健康寿命とは?

 

 

「健康上の問題で、日常生活が制限されることなく生活できる期間」

となっています。

(第二次健康日本21より)

 

 

平均寿命

 

男性:81歳 女性:87歳

 

 

健康寿命

 

男性:71歳 女性:75歳

 

 

現在「平均寿命」と「健康寿命」には

約10年の差があります。

 

つまりその10年間は、何らかの病気や事故により痛かったり、苦しかったり、

「楽しい生活」を送るのが困難な状態にあると言えます。

 

目指せ「ピンピンコロリ」ですね。

※「病気に苦しむことなく、元気に長生きし、病まずにコロリと死のうという意味の標語」(Wikipedia)です。

 

 

歯の残存数

 

 

歯が少ないと脳卒中や認知症になりやすいという研究があります。

 

50歳代の脳卒中患者の残存歯数

(18.4±9.4本)が、

日本人の平均残存歯数

(24.1± 6.1本)に比べ、有意に少なくなっている報告があります。

 

 

咀嚼(そしゃく)能力と寿命

 

 

咀嚼(そしゃく)とは

 

① 食物をかみくだくこと。 また、かみくだいて味わうこと。

 

② (転じて) 文章や事柄の意味などをよく考えて十分に理解し味わうこと。

 

 

①も②共通なものに「味わう」があります。

 

食べ物をただ丸のみしても味気ないと思います。

 

人生と同じですね。

人生も「味わう」ためにあると言っても過言ではありません。

 

 

そして

咀嚼能力が高いと寿命が延びます。

 

平均寿命よりも健康寿命に顕著にみられます。

 

 

動物界では

 

歯がなくなる=死ですから当然ですね。

 

 

 

 

 

 

高齢者の口腔機能管理

 

 

口腔機能を維持、回復することが

「健康寿命」を延ばす秘訣です。

 

口腔機能低下症の概念は

 

・口腔不潔

 

・咬合力低下(こうごうりょく=かむ力)

 

・咀嚼機能低下

 

・口腔乾燥

 

・舌と口唇運動機能低下

 

・舌圧低下

 

・嚥下機能低下

 

などです。

 

 

今月(2022年4月)から

50歳以上であれば「口腔(こうくう)機能低下症」の検査が保険適用されました。

 

以前までは65歳以上が対象でしたが

50歳から始めましょうという国策です。

 

転ばぬ先の杖、ですね。

 

意味:

いざという時でも安心なように、用心して手を打っておくことのたとえ。

また、そのために準備しておくもの。

 

 

高齢者数増加の地域差

 

 

都市部の高齢者数は増加傾向にあります。

 

つまり訪問診療、介護、歯科などの需要が都市部で高まる見込みです。

 

さらに日本は

【超高齢社会】です。

65歳以上の高齢者の割合が

「人口の21%」を超えた社会で、

日本は2010年に23%を超えてます

 

 

特に

 

・東京都

 

・大阪府

 

・神奈川県

 

・埼玉県

 

・愛知県

 

・千葉県

 

・北海道

 

・兵庫県

 

・福岡県

 

では

2025年までの全国の65歳以上人口増加数の約60%を占めています。

 

特に上記エリアの医療機関は、積極的に訪問診療を取り入れていくことで、

通院できない患者さんにとっても、そのご家族の方にも有用ではないでしょうか。

 

 

 

②につづきます。

 

※参考資料

一般社団法人日本歯科医療安全教育機構主催
2021年度
外来環・か強診・歯援診・歯初診の
施設基準のための研修会

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