2022.04.16
健康寿命の重要性②
こんにちは。
西新の歯医者 松尾です。
*前回のブログ
のつづきです。
高齢者の現状
サルコペニア、ロコモティブシンドローム、フレイル
サルコペニアとは「筋肉の衰え」
ロコモとは「骨や関節、筋肉といった運動器の衰え」
フレイルとは「運動能力だけではなく、心も含めた衰え」
を言います。
慢性疾患(長く続いてる病気)や老年症候群にともない
・運動機能
・呼吸循環機能
・消化器機能
・内分泌機能
・腎機能
・免疫機能
・精神機能
など心身の予備機能が低下します。
このような機能が低下した状態を
「フレイル」といいます。
・低栄養
・簡単に感染しやすい
・孤立化
・認知症
などの問題があります。
オーラルフレイル
口腔機能の軽微な低下や、食の偏りなどを含み、身体の衰えの一つです。
健康と機能障害との中間であり、
可逆的(かぎゃくてき=元に戻せる)であることが大きな特徴です。
つまり
早めに気づき適切な対応をすることで、より健康に近づきます。
「オーラルフレイル」の始まりは
・滑舌低下
・食べこぼし
・わずかなむせ
・かめない食品が増える
・口の乾燥
などほんの些細な症状であり、見逃しやすいため注意が必要です。
残存歯数と自律神経
自律神経とは
・交感神経
・副交感神経
の2つに分かれます。
シーソーの関係ですので、偏りが少なく
バランスが重要です。
心臓、消化管、血管、汗腺などの運動や分泌を自動的に調節する神経系で、ホルモンとともに身体の
*恒常性(こうじょうせい=ホメオスタシス)維持に重要な働きをしています。
*恒常性(こうじょうせい)
体の状態をいつも一定に保つ、自動で体を調節してくれる機能。
・たとえば体温が一定(外気が42度でも体温は35~36度)
・運動すると息が荒くなる(大量の酸素を必要とする)
・酢を飲んでも体内は中性、などです。
交感神経=興奮・怒ったとき
副交感神経=リラックスの時
に主に働きます。
↑など身体にとって非常に重要な働きが多くあります。
(参考書籍 あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師 生理学 監修 坂本歩 編集 猪狩知之)
さらに肝となるのが自律神経と歯の関係です。
(参考書籍 咬合再構成 その理論と臨床 山崎長郎 山地正樹 著)
上記写真からわかるように、主に
・前歯=交感神経
・奥歯=副交感神経
を刺激することが分かっています。
つまり
歯がなくなっていく=自律神経が乱れて、何らかの不調をきたすと言えます。
例えば
前歯数が少ない人は、交感神経の働きが弱く、元気がなかったり、やる気が出づらかったり、
奥歯数が少ない人は、副交感神経の働きが弱く、便秘がちになったりすると考えられます。
*関連ブログ
口は食べる、話す、呼吸をするなど生きるために必要な器官です。
口がこれらの機能を十分に果たすことで、心身の健康は維持されます。
口は身体の入り口です。
全てのものが口を通るので
玄関が汚れていれば、おのずと部屋全体が汚れていきます。
③へつづきます。