2023.01.25
異物が引き起こすもの⑤経皮毒(けいひどく)
こんにちは。
西新の歯医者 松尾です。
今日は原因療法の一つである
【異物論】のパート5になります。
原因療法のおさらいです。
原因療法
病気の治療法の一つで、原因を取り除く根本治療になります。
対義語として「対症療法」があります。
*対症療法の例
風邪を引く→風邪薬を飲む。
風邪の薬はありません。
風邪薬はあくまで咳、発熱など「症状」を抑えるためのものです。
以前のブログで、異物が癌を引き起こす話をしました。
実際は
癌に限らずあらゆる病気の原因に【異物】があります。
*関連ブログ
異物の種類
ざっくり4種類あります。
①微生物
細菌、ウイルス、カビ、寄生虫など
②化学物質
黄砂やPM2.5、洗剤、柔軟剤、歯磨き粉、シャンプー・リンスなどの合成界面活性剤、食品添加物など
③金属
特に歯科金属、水道水に含まれるアルミニウムなど
④電磁波
放射線、電子レンジやスマートフォンなどのマイクロ波など。
経皮毒(けいひどく)とは?
今回は、②化学物質 をより掘り下げた話になります。
以下ウィキペディアより引用
日常使われる製品を通じて、皮ふから有害性のある化学物質が吸収されることとして、稲津教久らがその著書で使用している造語。
引用終了
「造語」であるため、医学的・科学的に認められていない、と言えます。
認められないからと言って、イコール嘘とは限りません。
病院で「原因不明」と診断されたけど、痛みなどの症状が続いているような方は、一度日用品の見直しをされても良いかもしれません。
現に経皮毒の原因となるものを止めるだけで、不調が改善した例をいくつも見てきました。
皮ふの構造
皮ふの構造
皮ふは3層構造になっており
・外傷や毒から身体を保護する
・体温を調節する
・体液の保持
・痛み、触覚などの刺激を感じとる
・ビタミンDの合成に関与する
(日光を浴びることで作られる)
などの機能があります。
・外傷や毒から身体を保護する
物理的な皮ふバリアのおかげで、わたしたちの身体は守られています。
「もっと知りたい経皮毒」
真弓定夫・稲津教久 共著 から引用
わたしたちが海に潜っても、海水や海水中に溶けているさまざまな物質が、直接、皮ふから吸収されて障害をきたすことはありません。
もし海水中の成分が皮ふからどんどん吸収されたら、海に潜っただけで体内に吸収され、塩分濃度が限界を超えて、あっとうまに死んでしまうでしょう。
そうならないのは
皮ふの表面が皮脂腺から分泌された
脂分(しぶん)というワックスでコーティングされているからなのです。
引用終了
吸収経路
人間が物質を体内に取り込む経路は3つあり
① 飲食物を口から取り入れる「経口吸収」
② 呼吸によって取り入れる「経気道吸収」
③ 皮ふから吸収する「経皮吸収」
(口など粘膜から吸収する「粘膜吸収」も含む)
です。
「経口吸収」では、吸収後に肝臓で分解・解毒され、10日で約90%が排泄されるのに対し、
「経皮吸収」では10日で約10%程度しか排泄されません。
経皮毒の原因物質
主な原因物質は、皮ふバリアを破壊する
「合成」界面活性剤や溶解剤などになります。
石けんなどに含まれる「界面活性剤」は通常、動植物の油脂とアルカリ物質を反応させて作るもので、皮ふの内部に浸透することはありません。
しかし
合成界面活性剤は石油を原料に、化学的に操作し人工的に合成されたもので、強い毒性を持ので特に注意が必要です。
それらを含むものに
石けん、シャンプー、リンス、柔軟剤、歯みがき粉、入浴剤、化粧品、ナプキン、洗剤などがあります。
特に避けるべき成分の表を記載しておきます。
内海 聡の大ウソ医学にだまされない極意 より転載
特に保湿化粧品には強い界面活性剤が配合されています。
商品の成分表示に
ストレートに「合成界面活性剤」と表記されていることは少なく
・ポリオキシエチレン~
・アルキル~
・ラウレス硫酸Na
・ラウリル硫酸Na
・塩化ベンゼトニウム
などの名称で書かれていることがほとんどです。
あげたらキリがないほどの種類があります。
気になる方は
日用品があぶない。経皮毒データブック487 稲津教久 著
をご一読ください。
経皮毒により引き起こされる病気
経皮毒が原因で引き起こされる病気には
・皮膚病
・アレルギー
・肝障害
・膠原病(こうげんびょう)
・ホルモンに関する病気
・癌
・婦人病
などがあります。
未だにアルコール消毒による手指消毒をしている人をよく見かけます。
アルコール消毒をしすぎると、指先がガサガサになったことはありませんか?
アルコールやウェットティッシュにも経皮毒の原因となる化学物質が含まれている事が多く、皮ふバリアを溶かす成分により、水分が奪われて乾燥します。
皮ふが乾燥すると傷になりやすいため、化学物質が侵入しやすくなります。
これを「経皮吸収増強効果」といいます。
侵入した化学物質は肝臓に蓄積し、肝障害を起こす可能性がありますので、必要以上な手の消毒には注意が必要です。
更に問題なのが、身体を守っている「*常在菌(じょうざいきん)」まで殺す作用があることです。
*常在菌(じょうざいきん)
身体を守っている菌。それらを殺菌することで病気に感染するリスクが上がります。
身体の部位による吸収率の違い
わたしたちの皮ふは、身体の部位によって厚さが違います。
たとえば手のひらや足の裏の角質層が
約0.4~0.6ミリに対し、
顔は0.1ミリ程度の薄さしかありません。
当然、薬剤にしろ有害物質にしろ、薄い部位の方が浸透しやすくなります。
上記の写真の「二の腕の内側」を基準値1とします。
・頭:3.5倍
・ひたい:6倍
・ほお:13倍
・背中:17倍
・性器:42倍
などの吸収率になっています。
なぜ性器の吸収率がズバ抜けて高いかは、性器は「粘膜」でできているからです。
粘膜は、皮ふにある「角質層」という割と硬い表面がなく、口の中など粘液で濡れていて柔らかい上皮組織の構造になっているからです。
つまり
手足などの皮ふよりも更に「薄い」構造になっているため、有害物質の侵入もしやすくなっています。
加えて
成人に比べて、赤ちゃんや子どもの皮ふは吸収率が高いこともわかっています。
特に注意を要します。
まとめ
生理用品、歯みがき粉、ボディソープ、シャンプーは特に注意です。
二の腕の吸収率を基準値1とした場合
顔の吸収率
→3.5~13倍
口内、肛門、性器など
→粘膜であるため42倍
日用品全般に言えることですが
特に歯みがき粉と生理用品はできるだけ無添加のものを意識して使いましょう。
吸収性が高い一般的な紙ナプキンは石油から作られています。
石油の毒が膣や子宮に吸収され、子宮内膜症や不妊症、癌を招く危険性があります。
安全な布ナプキンやノンケミカルのナプキンにかえることで、生理痛が緩和した例が多数報告されています。
最後に
科学の世界では
「条件が変われば、結果が変わる」
と言われます。
知っているか、知らないかで大きく結果が変わってきます。
「症状」は必要かつ不快なものですが、身体からのサインでもあります。
小さな症状のうちに少しでも原因を取り除き、大きな症状や病気に発展させないことが重要です。
つまり
『予防』です。
くり返しになりますが
転ばぬ先の杖、ですね。
意味:
いざという時でも安心なように、用心して手を打っておくことのたとえ。
また、そのために準備しておくもの。
知的スタミナをつけていきましょう。