2023.05.25
人生に役立つ名言集⑫(女王の教室・MASTERキートン)
こんにちは。
早良区 西新の歯医者 松尾です。
今日は久しぶりの名言集になります。
2005年に放送された
『女王の教室』の主人公
阿久津
真矢(あくつまや)教師
と漫画『MASTERキートン』からの名言になります。
『女王の教室』は
放送当時から物議をかもした作品で、差別的表現など視聴者の抗議があり再放送できないらしいです。
確かにそういった側面はあると思いますが、日本の教育や社会の本質を突いた内容となっていますので、ご紹介致します。
『MASTERキートン』は
主に保険会社ロイズの保険調査員(探偵業)として働いていますが、他に日本の大学講師、そして元SAS(イギリス陸軍の特殊空挺部隊)のサバイバル教官という顔を持っている男です。
キートン本人は考古学で自説の論文を作成、発表することを目標にしていますが、大学講師だけで生計をたてるのは難しく、保険調査員を行っています。
本人の意向とは反対に、保険調査員としての仕事の方が順調で、元SASの能力も活かして様々な依頼をこなしていきます。
MASTER(達人)の異名を持ちます。
女王の教室 第10話より
女生徒
「どうして勉強するんですか?私たち。
この前先生は言いましたよね。
いくら勉強して、良い大学へ、良い会社へ入ったって、そんなの何の意味もないって。
じゃあどうして勉強しなきゃいけないんですか?」
マヤ先生
「いい加減目覚めなさい。
まだそんなことも分からないないの?
勉強はしなきゃいけないものじゃありません。
したいと思うものです。
これからあなたちは知らないものや、理解できないものにたくさん出会います。
『美しいな』とか『楽しいな』とか
『不思議だな』と思うものにもたくさん出会います。
そのとき
もっともっとその事を知りたい、勉強したいと自然に思うから人間なんです。
好奇心や探究心のない人間は人間じゃありません。
サル以下です。
自分たちの生きているこの世界のことを知ろうとしなくて、何ができるというんですか?
いくら勉強したって
生きている限り、分からないことはいっぱいあります。
世の中には
何でも知ったような顔した大人がいっぱいいますが、あんなものウソっぱちです。
いい大学に入ろうが、いい会社に入ろうが
『いくつになっても勉強しようと思えば、いくらでもできるんです。』
好奇心を失った瞬間
人間は死んだも同然です。
勉強は受験のためにするのではありません。
立派な大人になるためにするんです。」
女王の教室 最終話より
マヤ先生
「いい加減目覚めなさい。
人生に不安があるのは当たり前です。
大事なのは、そのせいで自信を失ったり、根も葉もない噂に乗ったり、人を傷つけたりしないことです。
たとえば
人間は死んだらどうなるかなんて誰にもわからない。
「言うとおりにすれば天国に行ける」とか「逆らえば地獄に落ちる」とか言う人がいますが、あんなものはデタラメです。
誰も行ったことがないのに、どうして分かるんですか?
分からないものを、分かったような顔をして、無理に納得する必要なんかないんです。
それより
今をもっと見つめなさい。
イメージできる?
わたしたちの周りには、美しいものがいっぱいあふれているの。
夜空には無数の星が輝いているし
すぐ傍には小さな蝶が懸命に飛んでいるかもしれない。
街に出れば
初めて耳にするような音楽が流れていたり、素敵な人に出会えるかもしれない。
普段何気なく見ている景色の中にも、時の移り変わりで、はっと驚くようなことがいっぱいあるんです。
そういう大切なものを
しっかり目を開いて見なさい。
耳を澄まして聴きなさい。
全身で感じなさい。
それが生きているということです。
今はまだ具体的な目標がないのなら、とにかく勉強をしなさい。
12歳の今しかできないことを一生懸命やりなさい。
そして
中学へ行きなさい。
中学に行っても、高校に行っても、今しかできないことはいっぱいあるんです。
それをちゃんとやらずに、将来のことばかり気にするのはやめなさい。
そんなことばかりしていると
いつまで経っても何にも気づいたりしません。」
学ぶということ
わたしは
18歳から6年間オーストラリアに滞在していました。
大学へ進学し、講義室へ入室したとき衝撃を覚えています。
そこには
たくさんの高齢の方々がいて、大学の講義を聴いていました。
何でこんなに高齢の方がたくさんいるんだろう?と不思議に思いましたが
18歳くらいの新入生たちは何とも感じていない様子でした。
マヤ先生の言う
『いくつになっても勉強しようと思えば、いくらでもできるんです。』
こう思う人たちが実際に勉強し、そうすることが当たり前な社会を目の当たりにしたのです。
わたしが好きな漫画『マスターキートン』でのあるシーンを思い出します。
主人公 平賀・キートン・太一の恩師である
ユーリー・スコット教授は、1941年頃、毎週一度オックスフォードからロンドンの社会人大学に招かれていました。
そこで運悪くドイツ空軍のロンドン大空襲にまき込まれてしまいます。
大学はほぼ全焼、駆けつけた先生は、学生達と一緒に救助活動に専念します。
可能な限りの人を助けた後に、先生は煤(スス)で真っ黒に汚れた顔のままテキストを出し、そして言います。
ユーリー先生
「さあ、諸君、授業を始めよう。
あと15分はある!敵の狙いはこの攻撃で英国民の向上心をくじくことだ。
ここで私達が勉強を放棄したら、それこそヒトラーの思うツボだ!
今こそ学び、新たな文明を築くべきです。」
その後もキートンに対し
『人間はどんな所でも学ぶことができる。知りたいという心さえあれば』
という言葉を残します。
マヤ先生もユーリー先生の言葉も
何とも胸を打つ言葉です。
残念ながら日本では
こういった光景はあまり目にしません。
時々TVやニュースなどで「80歳で某大学に入学」のような事を目にしますが、わざわざそれを取り上げるということは、日本では「非常に稀なこと」だからです。
しかし
・こんな年齢だから
・自分にはムリだから
・賢くないから
などと思い込まずに
本来 本人が望みさえすれば
「いつでも、どこでも、誰にでも
学ぶチャンスはある」
ということを忘れないで頂きたいのです。