オススメの本①(子どもを呪う言葉・救う言葉)

こんにちは。

 

 

早良区 西新の歯医者 松尾です。

 

 

 

わたしが感銘を受けた本の紹介をしていくシリーズとなります。

 

 

 

今回は

犯罪心理学者である

出口保行(でぐち やすゆき)氏の本

 

『子どもを呪う言葉・救う言葉』

 

になります。

 

 

以下目次

 

序章  「よかれと思って」は親の自己満足

 

第1章 「みんなと仲良く」が個性を破壊する

 

第2章 「早くしなさい」が先を読む力を破壊する

 

第3章 「頑張りなさい」が意欲を破壊する

 

第4章 「何度言ったらわかるの」が自己肯定感を破壊する

 

第5章 「勉強しなさい」が信頼関係を破壊する

 

第6章 「気を付けて!」が共感性を破壊する

 

終章   子どもを伸ばす親の愛情

 

 

目次タイトルだけでも、思い当たる節がある方がいるかもしれません。

 

 

心理学の外向型(がいこうがた)と内向型(ないこうがた)

 

 

親のよかれは、子どもにとって良いとは限らないわけです。

 

「子どものためを思ってやってきた」ことが「子どもにとってはいい迷惑だった」としたらどうでしょうか?

 

 

親自身が

 

「他人からどう思われてるか気になる」

 

「世間に顔向けできない」

 

「ボスママの顔色が気になる・逆らえない」

 

など

子どもの気持ちより、自分の立場を優先していませんか?

 

子どもの人生は、子どものものです。

 

今一度 そのことに向き合ってみてはいかがでしょうか。

 

 

心理学では

 

・「外向型」

 

・「内向型」

 

という心理学者ユングの分類があります。

 

 

世間では

 

「外向型」=社交的、積極的、活発

 

「内向型」=非社交的、消極的、シャイ

 

の様なイメージがあるかもしれませんが、実際は違います。

 

 

「外向型」

=「みんながそうしてるから、自分もそうする」

 

 

内向型」

=「みんながそうしてるけど、自分はやりたくないからしない」

 

というような、「他人か自分か」どちらを行動基準にするかの分類です。

 

 

 

他人軸(たにんじく)と自分軸(じぶんじく)

 

 

別の言い方をすれば

 

 

「外向型」=「他人軸(たにんじく)」

=自分の考えや やりたいことよりも、他人の意見を優先して行動すること。

 

 

「内向型」=「自分軸(じぶんじく)」

=他人の意見に左右されず、

「自分がどうしたいか、どうありたいのか」を基準に行動すること。

 

 

とも言えます。

 

どちらが正しく、どちらが間違いではありません。

 

大人がどちらを選ぼうがその人の人生ですから、自分がどう選んでも自己責任です。

 

 

しかし

親の価値観、視点、考え方は

 

 

「子どもに多大な影響を与える」

 

 

ことを意識して頂きたいと思います。

 

 

 

他人軸の親が子どもに与える影響

 

 

目次にある

 

第1章 「みんなと仲良く」が個性を破壊する

 

第3章 「頑張りなさい」が意欲を破壊する

 

 

「みんなと仲良く」も「頑張りなさい」も

典型的な「他人軸」です。

 

 

「他人軸」な生き方は、みんなと合わせておけば、何となくスムーズに生活できるメリットもありますが、自分で考える機会が少ないため、周りに流されたり、考える習慣がつきにくかったりというデメリットが生じます。

 

 

大人や親のみなさんに質問ですが

 

今までの人生で

「出会った人 みんなと仲良く」できましたか?

 

好きになれない相手もいたはずです。

 

 

幼少期に親から「頑張りなさい」と言われて「何のために頑張るの?」と思ったことはありませんか?

 

 

自分(親)の*保身のために子どもに

「頑張らせよう」としていませんか?

 

*保身(ほしん)

自分の地位・名誉・安全などを守ること。

 

 

自分(親)ができないこと(できなかったこと)を子どもにさせようとするのは、本当の意味での「教育」ではありません。

 

 

たとえば

自分が勉強せず苦労したから、子どもには同じ苦労をして欲しくない、という気持ちは分かりますが、

子どもは、勉強する意味や目的がわからないまま勉強をすることに苦痛を感じます。

 

少なくとも私自身はそうでした。

 

 

子どもに限らず、人は学ぶべきタイミングが来れば、自然と自分から勉強するものです。

 

 

また 子どもが勉強しないからといって、必ずその子が苦労するとも限りません。

 

勉強よりもスポーツ、芸術、ゲームなどに興味のある子もいます。

 

 

何でもかんでも自分(親)の経験、考え、視点を子どもに押し付けると、その子の持つ力は発揮されませんし、その子の持つ無限大の可能性の芽を摘むことに繋がりかねません。

 

 

わたしは子どもの頃、勉強する意味がわからず成績も良くありませんでしたが、

大人になってからは、勉強の面白さに気づき日々知識のアップデートに励んでいます。

 

学びに限界はありませんし、いつスタートしても遅いことはありません。

 

 

なので

子どもは

「必要な時が来れば、自分から勉強する」ものだと信じ、

「嫌いな人がいてもいいんだよ」と伝えて、温かく見守ってあげて頂きたいと思います。

 

 

 

認知バイアスと確証

(かくしょう)バイアス

 

 

出口先生はよく確証バイアスの話をされますで、ザックリと定義を説明します。

 

 

認知バイアスとは?

 

認知バイアスの中に確証バイアスがあります。

 

これまでの経験による「思い込み」によって、合理的でない判断をしてしまう心理現象を指します。

 

政治、経済、ビジネス、SNS、日々の実生活などのさまざまな場面で散見されます。

 

 

特に親や先生と呼ばれる人たちが陥りやすい状態です。

 

 

他人からのアドバイスを受け入れず、
自分に都合のよい情報ばかりを集めて、否定するような情報は無視するという傾向があります。

結果
自分の思い込みが一層強くなって、偏った判断をする悪循環から抜け出せなくなる心理状態になります。

 

 

出口先生は

「特に親子関係に置いては、自分の仮説を子どもに押しつけちゃダメ」と言われています。

 

 

わたし自身への戒めも含め

親御さんが、いろいろな人と接して自分とは異なる視点に触れたり、いろいろな情報に触れることで、偏りを減らし、結果的に子どもの成長を助けることに繋がるのではないでしょうか。

 

 

 

まとめ

 

 

出口先生は、親御さん・お子さんに向けてこう書かれています。

 

 

序章 「よかれと思って」は親の自己満足 から引用

 

 

ーー引用開始ーー

 

 

親だって間違うことがあるし、それを恥じる必要はありません。

 

完璧な人間はいないのです。

 

もしも、子どもに言っていたことが間違っていた、もっといい方法に変えたいと思ったら、ごまかしたり面倒だからと省いたりせずに、説明することが大事です。

 

信頼関係さえあれば、人生の中で起こるさまざまな危機を親子で一緒に乗り越えていけるはずです。

 

 

ーー引用終了ーー

 

 

終章 子どもを伸ばす親の愛情 から引用

 

 

ーー引用開始ーー

 

 

「自分が悪くなったのは親のせいだ、だから仕方ない」で終わらせてはいけません。

 

親を免罪符(めんざいふ=言い訳にする)にしたところで、何の得もないのです。

 

蓄積している不満、怒り、寂しさといった感情をいったん吐き出すことは大事です。

 

聞いてくれる人がいたら話し、誰もいないと思ったら紙に書き出してみてください。

 

とことん吐き出して整理したら、前に進みましょう。

 

これから自分が幸せに生きていくためにどうするかを考えてください。

 

人生さまざまなことがありますが、腐らず、あきらめずに生きていれば、必ずいいことがあります。

 

未来はいつも明るいと信じています。

きっと。

 

 

ーー引用終了ーー

 

 

わたしも出口先生と同じ想いです。

 

今回ご紹介した

 

『子どもを呪う言葉・救う言葉』

 

この本が、親御さんもお子さんも、みなさんの人生が豊かになるためのヒントとなれたら幸いです。

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