歯みがき剤バイオペーストHPがリニューアル

 

こんにちは。

 

 

早良区 西新の歯医者 松尾です。

 

この度バイオペーストの主原料、バイオミネラルについて、九州歯科大学での研究論文が

『Journal of Oral Biosciences (JOB)』に掲載されたそうです。

JOBは、口腔生物学の基礎研究から最新の知見までを網羅する学術雑誌であり、一般社団法人 歯科基礎医学会が発行しています。

2022年のインパクトファクターは2.4と高く評価されており、当該分野の研究者や専門家に広く読まれています。

 

バイオペーストのホームページ👇

https://biopaste.jp/

 

 

 

興味のある方は上記のQRコードにより内容をご確認ください。

 

 

ミネラル塩の口腔病原菌に対する抗菌効果:口腔ケアへの影響

以下引用


要約

本研究では、グレートソルトレイクから精製された

天然ミネラル塩の口腔病原菌に対する抗菌効果を調査した。

ナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウムを豊富に含む塩は、塩化ナトリウムよりも低濃度でう蝕(むし歯)原性細菌および歯周病原性細菌の増殖とバイオフィルム形成を効果的に抑制した。

 

これらの結果から、グレートソルトレイクから精製された天然ミネラル塩が歯みがき粉やマウスウォッシュなどの口腔ケア製品に使用できる可能性が示唆された。


引用終了

口内病原菌の増殖抑制効果における天然ミネラル塩と普通の塩との比較

 

 

 

 

 

 

 

つまり

スーパーなどに売っている、普通の食卓塩よりもミネラルを多く含む、天然ミネラル塩の方が、

口内の細菌への抗菌作用があるということです。

特に今回は、アメリカ・ユタ州のグレートソルトレイクを使用していますが、他の研究では死海の塩を主成分とするマウスウォッシュでうがいをするだけでも、プラーク(歯垢)が減るという報告もあります。

ミネラル塩を含むバイオペーストを日常的に使用することで、むし歯や歯周病の予防へと繋がることが期待できます。

 

むし歯も歯周病も始まりはプラークとバイオフィルム

 

プラーク(歯垢)は細菌の塊で、クリーム色をした粘り気のあるもので、歯や歯周組織(顎の骨、歯ぐきなど)を破壊する原因となります。

 

バイオフィルムとは、細菌たちが環境から身を守るために作るシェルターみたいなものです。

排水溝などのぬめりがまさにそれです。

 

最初は歯肉縁上(えんじょう)プラークというものから作られていきます。

後に歯肉縁下(えんか)プラークができてきます。

 

・歯肉縁上 歯と歯ぐきのきわから歯ぐき上部

 

・歯肉縁下 歯と歯ぐきのきわから歯ぐき下部(歯周ポケット内部)

 

 

 

 

そして

時間の経過とともに歯垢は唾液の成分と反応して、歯石へと変化していきます。

早い人は、数週間~1か月で歯石となります。

 

歯垢であれば柔らかいので、歯ブラシで充分清掃可能ですが、一度歯石へとなった場合、歯ブラシでは除去が困難です。

特に縁下歯石は、歯周ポケットの滲出液(しんしゅつえき)に含まれる鉄分や血清成分からなるため、非常に硬く、除去は困難になります。

「鉄は熱いうちに打て」「時を逃さず」

 

ですね。

意味:

物事を行うには適した時期があり、その時を逃すと後が大変になるという教訓です。

 

 

 

細菌たちのネットワーク

(クオラムセンシングシステム)

単細胞生物である細菌も細菌同士がコミュニケーションをとり、変化する生育環境に対応できる仕組みを持っています。

細菌が菌体密度を感知し、細菌の病原性など関わる遺伝子発現や表現型を制御する微生物間の情報伝達機構のことをクオラムセンシングといいます。

 

ここで厄介なのが、縁上プラークに含まれるむし歯菌である、ミュータンスレンサ球菌の存在です。

ミュータンス菌は、糖を分解し栄養とする際に酸も作り出して、歯を溶かします。

 

加えて

彼らが作り出す不溶性グルカンという物質がむし歯の主な要因になります。

不溶性グルカンとは、ゴキブリホイホイの粘着シートのように、ネバネバした粘着性のある物質で、それがあるために、ミュータンスレンサ球菌以外の種類の菌もベタベタとくっついて、プラークという菌の塊を作る原因となるのです。

 

上記で述べたように、まずは縁上プラークができ、しだいに縁下プラークが増えていく過程で、構成細菌の半分以上がグラム陰性細菌(主に歯周病菌)になっていきます。

 

歯周病菌は空気が嫌いなため、縁上プラークが歯周ポケット入り口を塞ぐことで、より歯周病菌が増加する仕組みになっています。

 

口腔内はミュータンスレンサ球菌がいるため、酸性に傾きやすい環境です。

今回のテーマである、天然ミネラル塩を含む歯みがき粉

バイオペーストは、強アルカリでもあります。

ミュータンスレンサ球菌が作り出す酸を中和する作用もあり、結果としてむし歯も歯周病も予防する可能性が高い歯みがき粉と言えます。

 

まとめ

 

細菌たちのネットワークである、

クオラムセンシングシステムを知ったときは、驚きました。

意思がなさそうな細菌たちが、あれこれ互いに指示を出して、増えたり減ったりするのですから衝撃でした。

 

細菌A「オイ、Bが少ねえから増えるようにせい」

細菌B「了解ー」

細菌C「オレたちは?」

細菌D「Aさ 寝心地わりーからもっとグルカンだしてくれよ」

 

みたいに、やり取りしてるのかと思うとおもしろいですね(笑)

細菌たちも生き残るために必死ということです。

 

ミネラル塩の金額は高いかもしれませんが、普段使いの食卓塩をミネラル塩に変えるだけでも、むし歯や歯周病予防になる可能性があります。

岩塩などのミネラル塩には、ナトリウムのほか

 

・硫黄

・カルシウム

・カリウム

・ケイ素

・マグネシウム

 

などが多く含まれており、これらのミネラルを摂取しつつ、バイオペーストを併用することでお口の中のトラブル予防に役立つことが期待されます。

 

ちなみにペット用のバイオペースト ルース 👇もありますので、リンクを貼っておきます。

https://webshop.ie-visions.jp/shopdetail/000000001099/?srsltid=AfmBOoosDZh14rVTJFh9jyrMhNSpqEu6JHHGcEVi_aQBYiw8OW5VFSey

 

 

みなさまの愛犬や愛猫を守るためにもオススメです。

 

みなさまのご健康とご多幸をお祈りいたします。

 

 

 

一覧へ戻る