子育て⑦教育論 その2(経験と知恵)

こんにちは
早良区 西新の歯医者 松尾です。
教育論の続きになります。
これからの時代に特に重要な
『経験』

わたしが浪人時代に代々木ゼミナールの先生から教わった「人生ピラミッド」をご紹介します。
ビジネスなどで出てくるDIKWモデルのピラミッドとは別のものになります。

■ 情報
ある物事の内容や事情についての知らせ
■ 知識
経験や本や勉強などで知ったこと
■ 知恵
経験や知識を実際に使って物事を判断し、問題を解決する力
■ 経験
実際に見たり、聞いたり、行ったりすること
本来
人は多くの経験を経て、適切な知恵がつき、適度な知識や情報を得て、心身ともに健やかに生きることが、自然な姿だったはずです。

ピラミッドの各層の面積に注目していただきたいのですが
一番下の「経験」が一番面積が広く、一番上の「情報」の面積が狭くなっています。
つまり
面積が広い=必要量が多い
面積が狭い=必要量が少ない
これは人類が、古代の昔から生きてきた
「本来あるべき姿」を表現しています。
たとえば
狩猟時代には、安全な場所を居住地とし、水辺へ出向いて水を得て、狩りをして食料を確保していたはずです。
そこで
一番重要となるのが「経験」です。
たとえば
・西の方角に行けば、食料となる獣がたくさんいて効率よく狩りができる
・東には川があり水を得られる
・北の平原には危険な獣がいるので避けた方がいい
など誰かが最初に経験したことでわかったことです。
多くの経験は、多くの知恵に繋がって行きます。
立体化こそ知恵

経験を基に、得た知識や情報をつなげて
「活かすこと・使いこなすこと」を知恵といいます。
何かを「知っているだけ」では、単なる知識や情報であり、使わなければ「本棚に飾ってある本」でしかありません。
しかし
仮にその「知っている」ことを点とした場合、点をつなぎ組み立てて行くことで知恵となるのです。
① 点と点をつないで「線」になり
② 線と線をつなげて「面」になり
③ 面と面を組み立てて「立体」となります。
「立体」となってはじめて「目の前の問題を解決できる」のです。
つまり
立体化=知恵とは
・使いこなす
・工夫する
・実感する
・腑に落ちる
と言い換えることも可能です。
「人生ピラミッド」の構造からも解るように
少ない経験には、少ない知恵しか生まれない傾向があります。
料理でたとえると
食材=知識・情報
レシピ=知恵
実際の調理=経験
と考えると、わかりやすいかもしれません。
従って
子どもにはいろいろな経験をさせることが重要になります。
そして「経験」したことは、一生の財産となり得ます。
昨今は”逆三角形”

現代の子どもたちの多くは、「人生ピラミッド」が
”逆三角形” になってると感じます。
逆三角形であるため
情報に振り回され「頭でっかち」になり、経験の不足から足元がふらつき「不安定」になりやすいと言えます。
「不安定」になると、人生そのものがうまく行きにくくなります。
・人との距離感がわかりにくい
・自分や人の気持ちに気づきにくい
・言いたいことが言えず、限界まで我慢する
・孤独感がずっと続く
・人の顔色ばかりうかがってしまう
など
心身ともに安定していないと、プライベートでも仕事でも、うまく行きづらくなるのは、誰しもが経験したことがあるかもしれません。
実際に心理学的見地からもそうなのです。
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逆三角形の特徴として
ネットゲームやSNSの増加、インターネットに情報が氾濫しているため、
実際に「経験」しなくとも「わかった気になる」傾向があります。
本来の「子どもらしさ」
「子どもらしさ」とは
その年齢にふさわしい言動・性質を意味します。
何より子どもならではの「素直さ」と「頭の柔らかさ」で、多くのことを学ぶ機会に恵まれています。
特に友達との外遊びで得られるものは貴重です。
・体力・免疫機構の向上
・五感・思考力の向上
・日光浴のプラス効果
・チームワークの向上
など
「健全な子ども時代が、健全な大人時代をつくる」と言っても過言ではありません。

他にも
時には転んでケガをしたり、友達とケンカになったり、身もこころも「ぶつかり合う」経験をすることで
「痛み」を肌で感じることが多くなります。
経験をすることで、痛い・苦しい思いを実感できます。
だからこそ
他人を傷つけたらダメなんだな、と「頭でわかる」のではなく「こころで実感」できるのです。
「自分がされてイヤなことは、人にはしない」
幼い時に習う基本中の基本ですね。
由来は
論語の中での孔子の言葉です。
「己の欲せざる所、人に施すこと勿れ」
(おのれのほっせざるところ、ひとにほどこすことなかれ)
=相手の立場に立ち、思いやるこころで行動するという意味です。
「自分が痛い思いをした」経験によって、
「相手にも同じ思いをしてほしくない」という気持ちになることに経験の価値があると思います。
まさに
「経験に勝るものなし」
ですね。
仮に今
”逆三角形”であっても、経験が増えれば知恵もついてくるので「考える力」が自然と育ちます。
そうすれば知識や情報の取捨選択もできるようになってきます。
すると通常の三角形になっていくので、
地に足がつき安定してきます。
安定してくれば自然と自信もついてくるので、人生が豊かになっていく可能性が高くなります。
長くなりましたので
教育論 その3(科学的思考)
へ続きます。