子育て⑦教育論 その3(科学的思考)

こんにちは
早良区 西新の歯医者 松尾です。
教育論 その2(経験と知恵)の続きになります。
「知りたい」という好奇心と
「なんで?」という疑問

多くの子どもは、さまざまなモノやコトに対して
「知りたい」という欲求を持っています。
なんでこうなったんだろう?という
「理由を知りたい」という知的好奇心がそうさせます。
*関連ブログ
知的好奇心には2種類あり
① 拡散的好奇心
分野を問わず、広く何にでも興味を持つ好奇心です。
特に未知のものへ興味を持ち、いろいろな本を手に取ったり、スマホで調べたりと次々と新しい話題に関心を持つのが特徴です。
幅広い知識を獲得しやすいのが特徴です。
② 特殊的好奇心
ある特定の分野やテーマに対して深く掘り下げたいという好奇心です。
「なぜそうなるのか」という理由を徹底的に追求しようとします。
興味を持った分野の本をたくさん読んだり、資料を調べたり、専門家の意見を求めたりなど、
いわゆる「研究者」向きな好奇心になります。
どちらの好奇心が正解ではなく、どちらも生きる上では役立つ好奇心です。
子どもは親のまねをする

もう一つ大事なことは
まず親や養育者が、自分の人生を楽しむ姿を子どもに見せることです。
・両親が楽しく食事をしている
・母親が笑っている
・父親が何かに夢中になって楽しそう
・飼っているペットが楽しそうに遊んでいる
そんな姿を見た子どもは、親たちの様子に興味を持ち「自分も一緒に楽しみたい」と思うものです。
実際わたしの経験でもそう感じた出来事がありました。
うちの子がまだ3か月くらいの頃、飼ってるネコ2匹が突然ふざけて走り出しました。
するとうちの子が「なんだなんだ!?」と興味津々な表情になり、キョロキョロとネコたちを目で追っていました。
生後3か月の赤ちゃんの視力は、まだぼんやりとしか見えてないはずですが
「その場の空気を感じ取ることができるんだな」、と強く印象に残っています。
なので
大人も好奇心・探求心を生涯にわたって大事にすることが重要です。
好奇心から考える力へ

好奇心が強い子どもは、人や物事をよく観察したり、より深く考えたりする習慣をもつため、問題を発見する力が育ちます。
「問題」に気づくということは、何が「原因」かという視点も同時に持つため、問題の改善や解決する方法が見つかりやすくなります。
つまり好奇心は
「考える力(問題解決能力)」を育てる原動力となるので、人生の基盤になる要素と言ってもよいと思います。
そして
その好奇心が、今回のテーマ「科学的思考」を会得することへと繋がって行きます。
最終目的は「科学的思考」

前々回のブログ
「論理的思考」はこの「科学的思考」に到達するための準備段階だったわけです。
「科学的思考」とは、個人の思い込みや感情を排し、客観的な事実やデータに基づいて筋道を立てて物事を捉え、その原因と結果の関係を検証していく方法のことです。
まさに
「なんで?」こうなったか、というその理由を
「知りたい」という好奇心を満たすには、打って付けの思考訓練になります。
・たくさんの経験をへて
・知恵をフル稼働させ
・論理的に考え行動する
これは
最終的には「科学的思考を身に付けるため」と言っても過言ではありません。
論理的に考えることは重要ですが、
必ず正解にたどり着けるわけではないのです。
「経験をへて、知恵を活用し、論理的に考えること」
”だけ”では、問題を解決できず、人生を豊かにするには不十分です。
なぜなら
人生はあらゆる局面で「問題➡解決」の繰り返しなので
➡まずやってみる
➡うまくいかない
➡やり方を変えてみる
➡うまくいく
このように解決する(しようとする)ことが肝要です。
一度やり方を変えるだけでうまく行けばラッキーですが、人生そうとも限らないので、何度でもうまくいくまでやってみることが重要です。
たまたまラッキーや偶然でうまく行っても、別の問題が生じたときに解決できず、同じことの繰り返しにならないために、科学的思考は有効なのです。
科学的思考とは
仮説を立てて、その仮説が本当に正しいかを確認することなのです。
ただし
■「条件」が変われば「結果」が変わる
という「科学の鉄則」があるため
➡まずやってみる
場合もテキトーにやってみる、ではなく
できるだけ同じ条件で、やってみることが重要となります。
その条件をそろえる上で
・多くの経験
・知恵のフル稼働
・論理的思考
が必要になってきます。
※ 「子育てにおける教育」であり、科学の実験とは異なるので「できるだけ同じ条件」という表現にしております。
*関連ブログ
目に見えるもの・見えないもの
https://matsuo-dentalclinic.net/blog/2869/
科学とは何か
https://matsuo-dentalclinic.net/blog/13341/
子育て④乳児湿疹
https://matsuo-dentalclinic.net/blog/14615/
子育て⑤獲得形質(エピジェネティックス)
https://matsuo-dentalclinic.net/blog/14620/
親の生き様
多くの人は、大人になるにつれ「知りたい」という好奇心が薄れていき、
「なぜ」という疑問すら抱きにくくなっていきます。
結果
科学的思考とは逆行する生き方になります。
そんな親を見て育った子どもは、親と似た価値観・行動になる傾向が強いです。
いわゆる「三無主義(さんむしゅぎ)」です。
さらに「無感動」も加えた「四無主義」もあります。
・無気力
・無関心
・無責任
・無感動
当然このような考えでは、人生が豊かになりようがありません。
「無関心」により
物事をスルーし続けることは一時的には楽かもしれません。
しかし
問題があることにすら気づかない場合、気づいたときには「手遅れ」なことが人生では起きがちです。
水面下で問題が膨れ上がって、気づいたときには手の付けようがない、とならないためにも、
「知りたい」という好奇心を忘れず、「なぜ」という疑問を持つように意識していくことが重要です。
問題が発生➡その「都度」解決を習慣づけておけば、先手先手を打つことで問題が小さいうちに解決可能です。
■ 今日の一針、明日の十針
(きょうのひとはり、あすのとおはり)
ですね。
今日面倒くさがってほころびを直すのを怠ると、明日には傷が広がって十倍の手間がかかるという意味です。
「早めの解決」の重要性を教えてくれます。
親の
・好奇心
・学ぶ姿
・問題への取り組み方
は、子どもへ多大な影響を与え、成長をうながします。
なので
親自身が「好き」を極め、ワクワクすることが重要です。
まさに
「親の背中をみて育つ」ですね。
正解は誰にもわからない

昭和の頃は「好成績を残す」「偏差値の高い名門校に入る」「営業成績をあげる」などのように「1つの正解」に早くたどり着く能力が求められました。
「終身雇用が基本」「こうすれば出世できる」のような社会の風潮、国の政策に従っていれば、生涯安泰というシンプルな時代でした。
しかし今は
AIの導入、多様性の重視、インフルエンサー、Youtuberなど、ほんの20~30年前には少なかったモノや職業にあふれた時代になり、一つの分野だけではなく、マルチに生きることが求められています。
何が正解で、どこに正解があるかも不透明です。
子育ても同じく
正解・不正解は誰にもわかりません。
「あの時こうしていれば」と思うことがあったとして、そっちの選択をしたとしても、本当に望む結果になったかは確かめようがありません。
だからこそ
正解はわからないけど、自分たちで
「これでよかったんだ」と「正解にしていく」ことが重要ではないでしょうか。
もしくは「正解がない」なら、自ら正解を創り出すのも一つです。
そのとき必ず「科学的思考」が役に立ちます。
最後に
こちらの本 👇 がとても良かったのでオススメです。
著者 小宮山 利恵子
具体的な「好奇心の伸ばし方」を生活の中での実践法なども載っているので、参考になればと思います。

10か月到達記念
